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第22章 白河 桜子
義隆さんはしばらく考えて、

「…このまま…外に出すんでもイイ?」

「…うん…?」

それが何を意味するのか、わからなかったワケじゃない。
ただ、その雰囲気に水を差すのも嫌だったし、そこまで深く考えてなかった。

いつものように愛し合って。
最後の瞬間だけ、義隆さんは苦しそうに私の中から抜いて、お腹の上に熱い欲望を吐き出した。

荒い息を整えながら、たくさんキスして、ティッシュでお互いの身体を拭いた。

その日、初めてゴムをつけずにエッチしちゃったけど、私は妊娠することなく。きちんと生理が来て、2人でホッと胸を撫で下ろした。

そんなことがあったから、安心したのもあると思う。
基本的にゴムありき、だったけど、どうしてもの時は買いに走ってまで…て感じになって、つけないですることも時々あった。

私は常に受動的で、ピルを飲んだりすることもなかったし、人生設計もふんわりしていて、大学を出たらどんな仕事をして、なんて明確なビジョンもなかったし、妊娠したら結婚して産めばいいや、くらいにしか考えてなかった。

妊娠しても結婚して貰えないかも、とか、降ろせと言われる、なんて、そんな概念すらなかった。
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