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第22章 白河 桜子
義隆さんは、電話帳でレディースクリニックの番号を調べてくれて、そこに電話して、予約を取った。

義隆さんは病院にも付いてきてくれて。
私は、妊娠2ヶ月と告げられる。

義隆さんは、卒業も、4月からの就職先も決まっていたけど。
それに先駆けて、私の家に挨拶に来た。

「萩原 義隆と申します。桜子さんと同じ大学で、経済学部の4回生です。」

と挨拶して、就職先の社名も付け加えた。

「桜子さんと、お付き合いさせていただいてます。」

「そうなの。」

「まぁ、就職先も固い会社だし、交際自体は別に問題ないと思うがね。」

お父さんとお母さんも、付き合ってることをわざわざ報告に来たのだと思ったみたいで、そこは好意的に受け入れてくれた。

「…桜子さんと、結婚させて下さい。」

いきなり頭を下げた義隆さんに、お母さんが怪訝な顔をする。

「…いくら就職先が決まってると言ったところでまだ学生でしょう。ちょっと早いんじゃないの?桜子はまだ後2年通わないといけないんだし。2人の意思が固いなら婚約ということにして、桜子が卒業してからにすれば?それなら24歳と22歳で別に早すぎるということもないし。仕事も2年も経てばある程度慣れるでしょうし。」

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