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第22章 白河 桜子
携帯を契約して、しばらくして、帰ろうとした時。ミナミさんがまた駐車場にいた。
私が手に持っていた携帯を見て、
「あ!携帯買ったんだ!…もしかして、俺と連絡先交換するため?」
「違います!仕事とか、主人との連絡用です。」
「ふーん。ホントにぃ?」
「ホントですよ!」
「ま、いいや。コレ、俺の番号だから、気が向いたら掛けて。」
そう言うと、ミナミさんは、携帯の番号を書いた紙を渡してきた。クシャクシャのそれは、お弁当のレシート。私は、要りません、と断ったけど、ミナミさんは私のバッグにレシートを放り込んで帰ってしまった。携帯番号が書いてあるのにその辺に捨てるわけにもいかないわよね…なんて言い訳しながら、家まで持って帰る。
家に帰ってから、携帯を握りしめ、レシートの裏に書かれた番号を睨んだ。
捨てる前に一度入力してみる。掛けなければ平気よね…掛ける、フリだけ…
090…と11桁の番号を入れ、消そうとした時、隆行が部屋に入ってきて、間違えてコールボタンを押してしまい、慌てて切った。
夜お風呂に入って、隆行を寝かす。
ふと携帯を見ると、何度もミナミさんからの着信。その後
『萩原さんでしょ?電話ありがと^_^ 南 健次』
というショートメッセージが届いていた。
私が手に持っていた携帯を見て、
「あ!携帯買ったんだ!…もしかして、俺と連絡先交換するため?」
「違います!仕事とか、主人との連絡用です。」
「ふーん。ホントにぃ?」
「ホントですよ!」
「ま、いいや。コレ、俺の番号だから、気が向いたら掛けて。」
そう言うと、ミナミさんは、携帯の番号を書いた紙を渡してきた。クシャクシャのそれは、お弁当のレシート。私は、要りません、と断ったけど、ミナミさんは私のバッグにレシートを放り込んで帰ってしまった。携帯番号が書いてあるのにその辺に捨てるわけにもいかないわよね…なんて言い訳しながら、家まで持って帰る。
家に帰ってから、携帯を握りしめ、レシートの裏に書かれた番号を睨んだ。
捨てる前に一度入力してみる。掛けなければ平気よね…掛ける、フリだけ…
090…と11桁の番号を入れ、消そうとした時、隆行が部屋に入ってきて、間違えてコールボタンを押してしまい、慌てて切った。
夜お風呂に入って、隆行を寝かす。
ふと携帯を見ると、何度もミナミさんからの着信。その後
『萩原さんでしょ?電話ありがと^_^ 南 健次』
というショートメッセージが届いていた。