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第23章 田嶋 美佳
部屋に入ると、思ったより明るかった。
天井の近くに、採光用の細いはめ殺しの窓があって。暗くしたい場合はカーテンで隠せるようだった。

「なんか、明るいね…」

「うん。上の方の階だからかな。俺は嫌いじゃないけど。」

「…私も…ホテルってあんまり来たことない、からよく知らないけど…」

と言ってから、あれ、初めてとか言った方がいいのかな…いやでもバージンてわけでもないし…学生時代の彼と来たことない、ワケではないから、そこ変なウソつくのもどうなの、とか、隆行くんて、そういうの気にするのかな、とか、色々ぐるぐる考えた。

隆行くんはあんまり気にする風もなく、お風呂場に向かいながら、風呂溜める?シャワーでいい?と聞いてきて。

「風呂溜めて、一緒に入る…のは流石にNG?」

「…えっ…」

「あ!いいんだ、別に!流石に初回でソレは無いよね!ゴメン!」

「………」

イヤ、ではないけど、確かにちょっと恥ずかしい…

結局、お風呂は溜めたけど、一緒には入らず、私が先にお風呂を使った。
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