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第25章 新田 誠治 ー プロポーズの後 ー

「若くで結婚して、子供もいたけど、まぁ、旦那とすれ違って別れたみたいで。専業主婦で、収入もないし、その時点で実家に戻る確約も出来なかったから、子供とは離れてるんだ…」
桜子さんの不倫云々は、ここで言うべきことじゃないから、そこは濁したけど。
おかんは収入がないって理由だけで親権を手放さざるを得なかった、という境遇にいたく同情したらしく。口元を手で覆い、泣きそうな顔をした。
「響子さんもだけど…お腹を痛めて産んだ子供と離れるなんて、本当に気の毒だわ…しかも生きてるのに会えないなんて…そちらの子供さんは面会日とかはないの?」
「…聞いたことない。あったとしても、そこは俺には関係ないから外で会ってもらうし、養育費を払ってるわけでもないから、俺の負担はないんだよ。」
「おばあちゃん!ボクねぇ、ママが来たら絵本読んで貰って、一緒に寝るんだよ!」
「みきも!」
子供たちが急に参戦してきて。
おかんは子供たちがこんな楽しみにしてるなら、きっと大丈夫ね、と笑った。
ウチに呼びたいから、と言うと、そこは察してくれたみたいで、明日は予定もないし、ゆっくりでいいわよ、とニヤニヤしながら言われて、居心地の悪くなった俺は、家の掃除がある、と早々に飯をかっ込み、実家を出た。
桜子さんの不倫云々は、ここで言うべきことじゃないから、そこは濁したけど。
おかんは収入がないって理由だけで親権を手放さざるを得なかった、という境遇にいたく同情したらしく。口元を手で覆い、泣きそうな顔をした。
「響子さんもだけど…お腹を痛めて産んだ子供と離れるなんて、本当に気の毒だわ…しかも生きてるのに会えないなんて…そちらの子供さんは面会日とかはないの?」
「…聞いたことない。あったとしても、そこは俺には関係ないから外で会ってもらうし、養育費を払ってるわけでもないから、俺の負担はないんだよ。」
「おばあちゃん!ボクねぇ、ママが来たら絵本読んで貰って、一緒に寝るんだよ!」
「みきも!」
子供たちが急に参戦してきて。
おかんは子供たちがこんな楽しみにしてるなら、きっと大丈夫ね、と笑った。
ウチに呼びたいから、と言うと、そこは察してくれたみたいで、明日は予定もないし、ゆっくりでいいわよ、とニヤニヤしながら言われて、居心地の悪くなった俺は、家の掃除がある、と早々に飯をかっ込み、実家を出た。

