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第25章 新田 誠治 ー プロポーズの後 ー

翌週、俺は桜子さんの実家に伺う。
一応手土産に京都の伊勢丹で和菓子を買って持ってきたものの、白河、と立派な筆字で書かれた重厚な表札のついた、立派すぎる門構えの家の前で、足がすくんでしまう…
桜子さんて、スッゲェお嬢様だったんだ…早く言ってくれればよかったのに…
こんなお屋敷で生まれ育ったお嬢さんが駅前のスナックで働いてるとか反則じゃねぇ?
携帯メールの住所と表札を何度も見比べ、インターホンのボタンを押す勇気がなくて、桜子さんの携帯に電話をかけた。
「はい?どうしたの?道に迷った?」
「いや!今、家の前に着いた、んだけど!…たぶん…」
「たぶん?わかりました、今出ます。」
しばらくして、パタパタと足音がしたかと思うと、ガラリ、と重い音がして、門の引き戸が開いた。
そこから出てきたのは、間違いなく桜子さんで。
俺と会う時と変わらない、シンプルなワンピースに、サンダルをつっかけてて。俺は、洋服のブランドとか門外漢だから何とも思ってなかったんだけど。このお屋敷の中にあっても浮かないワンピースは、きっとブランドもんのお高い洋服だったんだな!と初めて実感した。
「どうぞ?」
桜子さんはいつものように笑った。
「お、俺!もっとちゃんとした格好できた方が良かったよね!」
一応手土産に京都の伊勢丹で和菓子を買って持ってきたものの、白河、と立派な筆字で書かれた重厚な表札のついた、立派すぎる門構えの家の前で、足がすくんでしまう…
桜子さんて、スッゲェお嬢様だったんだ…早く言ってくれればよかったのに…
こんなお屋敷で生まれ育ったお嬢さんが駅前のスナックで働いてるとか反則じゃねぇ?
携帯メールの住所と表札を何度も見比べ、インターホンのボタンを押す勇気がなくて、桜子さんの携帯に電話をかけた。
「はい?どうしたの?道に迷った?」
「いや!今、家の前に着いた、んだけど!…たぶん…」
「たぶん?わかりました、今出ます。」
しばらくして、パタパタと足音がしたかと思うと、ガラリ、と重い音がして、門の引き戸が開いた。
そこから出てきたのは、間違いなく桜子さんで。
俺と会う時と変わらない、シンプルなワンピースに、サンダルをつっかけてて。俺は、洋服のブランドとか門外漢だから何とも思ってなかったんだけど。このお屋敷の中にあっても浮かないワンピースは、きっとブランドもんのお高い洋服だったんだな!と初めて実感した。
「どうぞ?」
桜子さんはいつものように笑った。
「お、俺!もっとちゃんとした格好できた方が良かったよね!」

