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第27章 幸村 順一
夕飯を食べ終えた俺に、清美が食後のお茶を淹れてくれて。

2人でチョコを摘んだ。

2つずつくらい食べて、残りはまた明日、と清美が箱を閉める。
そして、大丸の袋を出してきた。

「晃一くーん、昌希ー。チョコ食べる?」

「たべる!」

「ぼくも!」

口々に叫び、2人が走ってきた。

「はーい。お母さんからの、バレンタイン♪」

紙袋から出してきたそれは…買ったものかと思いきや、森崎にあげたのと同じ袋に入ってる。てことは…?

中身はチョコのカップケーキだった。

「きよちゃんが作ったの?」

「そうよー」

「やったぁー!おいしそう!」

「おいしそう!」

子供たちが慌ててパクつくのを見ながら、清美は牛乳を入れたコップを持ってきた。

「慌てないの!喉に詰まるわよ。」

言ってるそばから晃一が目を白黒させながら牛乳を一気飲みする。
あぁもう。言わんこっちゃない…
そんな2人を見ながら苦笑する。
子供たちはカップケーキを食べ終え、テレビの続きを観に戻った。
清美はカップケーキの屑が散乱するテーブルを拭き、皿とコップを片付けて、コーヒーを2つ淹れて持ってくる。
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