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第28章 萩原 義隆 ー 過去編 ー
「…コレは、店員が見つけて店で確認できた分だけです。まだ他にも余罪があるようですけど、いつ何を盗ったかも、それがいくらだったのかも、もう覚えてないと言うことですし、店の万引被害が全部この子1人というわけでもないから、ウチでも把握しきれてないんです。でもね、全部弁当と惣菜ですよ。お腹がすいて、何か食べたかった、お父さんは仕事で殆ど家に帰ってこない、お母さんもどこに行ったか判らない、って、まだ小学生なんでしょう?人の家庭に口出す筋合いではないけど、食事くらいは…と思いますけどね…」

全くもって返す言葉もない。私はただ深く項垂れた。

「僕にも同い年の子供がいるんです。同じ親として、注意すべきはこの子じゃなく、貴方と奥さんだと思いますよ。」

店長が怒っているのは、隆行ではなく、私だった。万引被害に腹を立てているのではなく、子供を放置している無責任な親に憤っている。
更に深く頭を下げた。

「確認できる被害額の回収が出来たということで、今回は厳重注意、ということでよろしいですか? 今後同様の件があった場合は、窃盗ではなく、 育児放棄として児童相談所に通告します。今日はお帰りいただいて結構ですよ。」

「申し訳ありませんでした…二度とないように重々妻と話し合います。」

三度頭を下げ、隆行を連れて家に帰った。
交番を出たところで、桜子に電話を掛ける。
中々出ない。そろそろ留守番電話センターに繋がるか、と思われた頃、電話が繋がり、潜めるような声でもしもし…と桜子の声が聞こえた。
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