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第29章 望月 朋会
美桜はもぅ、と照れながら次の箱を開け出した。
そこにはベビーベッドにつけるメリーとか、寝転んだ状態で遊べるガラガラや人形がついたマットレスが入ってて。

「そういうのでしょ、探してたの。今の方がもっと色々あると思うけど?」

「うん、でも、どうせ赤ちゃんのうちなんて新しいもの買ったって覚えてないんだから。使う期間も短いし。いいもの買うのは物心ついてからでいいかな、て思って。」

…そのしっかりしたところは健人さん譲りなのかしら…?

美桜はひとりっ子だったから、ウチの両親も健人さんの実家も甘々で。おもちゃも洋服もたくさん貰った。
健人さんがこれまたひとり娘に甘くて、甘やかし放題だったし。
そういう意味では正にお姫様だったかもしれない。
なのに意外と締めるとこは締めるというか…よく言えばしっかりしてる、返して言えば貧乏くさい、とこは誰に似たのかしら…
あぁ、お母さんかも。と1人で納得した。

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