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第31章 吉田 理恵

「乗る前に鳴き声でもすれば、勘のいい人なら気付くかもしれないけど、中々そんな都合よくはいかないんですよ。で、エンジン掛けちゃえば鳴いてもまず聞こえませんし。エンジンって、車種にもよるけど100度以上になるんですよ。それで逃げ場がないもんだから、大抵そのまま焼けちゃいます。」
「可哀想!」
思わず口を覆うと、スタッフさんも深く頷く。
「可哀想だけど、ありがちな事故です。車乗る前に毎回ボンネット開けて点検する人なんて殆ど居ませんから。」
そう言われてみれば…私もペーパードライバーだけど免許だけは持ってて。大学の時に教習所には通った。
路上教習の前には毎回ボンネットを開けてエンジンオイルの確認をさせられた気もするけど、お父さんはウチでそんなことしてないし、圭吾くんがしてるトコも見たことない。
「じゃ、このコ…」
「運が良かったんですね。入ってたのが軽のハイトワゴンでね。最近の軽はスペース重視だから大きめにできてて、エンジンは普通車より小さいから、エンジンルーム内に少しだけスペースがあった。それと、この店の近所の方だったんで、そんな距離走ってないからエンジンが熱くなりきってなかったんです。」
圭吾くんが私を見て首を傾げる。
「可哀想!」
思わず口を覆うと、スタッフさんも深く頷く。
「可哀想だけど、ありがちな事故です。車乗る前に毎回ボンネット開けて点検する人なんて殆ど居ませんから。」
そう言われてみれば…私もペーパードライバーだけど免許だけは持ってて。大学の時に教習所には通った。
路上教習の前には毎回ボンネットを開けてエンジンオイルの確認をさせられた気もするけど、お父さんはウチでそんなことしてないし、圭吾くんがしてるトコも見たことない。
「じゃ、このコ…」
「運が良かったんですね。入ってたのが軽のハイトワゴンでね。最近の軽はスペース重視だから大きめにできてて、エンジンは普通車より小さいから、エンジンルーム内に少しだけスペースがあった。それと、この店の近所の方だったんで、そんな距離走ってないからエンジンが熱くなりきってなかったんです。」
圭吾くんが私を見て首を傾げる。

