パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第32章 玄 徹匠 ートモダチー

「…なんか…掴み所ない人だね…」

「そっかなぁ。イチバン話しやすいけどね。」

不意にてっちゃんの携帯が震えて、それを見たてっちゃんが苦笑しながら画面を見せてくる。

『見せ忘れた、証拠写真』

というメッセージに続いて、小さい男のコを抱き上げたツーショットの写真、それと、外で家族で撮ったっぽいスリーショット。アングル的に奥さんの顔ははっきりとは見えないけど、笑ってて、多分可愛らしい感じなんだろうなぁ、と思えた。

「掴み所ないでしょ、家庭があっていいパパなのに、おネェキャラとか…」

「あー、それはね。前に聞いた。あのヒト昔モデルやってたんだって。」

「そうなの？」

確かに背高いしカッコいいけど…

「ま、トップモデルまではいかなかったみたいだけど…高校生の頃にスカウトされて、バイト感覚でやってた、って言ってた。」

高校生でスカウト…別世界の話だわね…

「でも、モデルの寿命が長くないってこともちゃんと解ってて、一生食ってける仕事じゃないって思ってたから、高校出て美容系の専門学校行ったんだって。だいたいはそっから店に就職しちゃうと、下っ端は拘束時間も長いし二足の草鞋どころじゃないみたいなんだけど」