この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
some more storys
第33章 市八
「市っちゃん…大好き。」

「俺もだ。」

子供を背に恋人同士のように抱き合う。
手代の頃、藪入りの度に茶屋で逢瀬を重ねた時のように。
思えばあれから十年経つ。
初めてサヨを抱いた後、鷺に呼び出され、サヨに手を出しただろうとバレた時は本当に肝が冷えた。鷺に隠し事は出来ないと思ったものだ。だが鷺は、怒っていたわけではなかった。
ただ、いい加減な気持ちで手を出したんじゃないんだな?と念を押され、一生サヨを大事にしてやってくれ、と頭を下げてきた。
それは、子を想う親の顔そのものだった。
きっと市八も、きぬが年頃に育って、いい加減な男に遊ばれたら腹がたつ筈だし、良縁を得て幸せになって欲しいと願うだろう。
だから、これは一生反故に出来ない男の約束なのだ。

「浮気は嫌だよ?」

そんな事を知ってか知らずか、サヨは甘えるように市八の胸を叩く。

「するかよ。」

「市っちゃん男前だから心配なのよ。」
/728ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ