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第33章 市八
「泥棒の話なんだけど、陽炎ってのは一味の名前なんだ。で、頭が、なんて言ったっけなぁ…」

「市九郎?」

観たことないと言いながらなんで知ってるんだ、とは思ったが、そのまま話を続ける。

「そう、市九郎。そいつは看板役者がやるんだ。で、お武家様の方が、悪いんだよ。袖の下ばっかせしめて民を苦しめてたりな。で、市九郎が、そのお武家の家に盗みに入って、殿様から賜った家宝の茶碗を盗んで偽モンとすり替えとくんだ。そこに殿様が来ることになって、その茶碗を出したら似ても似つかねぇ粗悪品になってるんだけど、賜った家宝でござい、って、茶を献上して無礼討ちされるんだったと思う…」

「そんな話なんだね…で、その市九郎には仲間は居るのか?」

「うん。くのいちが二人いんだよ。赤装束と白装束。」

「白に赤?また忍びにしてはえらく目立つ格好だねぇ」

「まぁ、芝居だかンな。白の方が別嬪で、市九郎の敵娼(あいかた)なんだ。赤い方は覆面してて、顔に傷があるんだよ。」

「なるほどねぇ…傷を持つアカ、とシロ、か…どっから聞いて作った話なんだろうねぇ…」

「え?芝居なんだから、戯作者が作ったんだろ?まぁ江戸っ子好みのスカッとする内容ではあったけど…悪役が、お武家さまってのが問題になって興行が取りやめになったり色々あったはずだけど…」
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