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第35章 新田 桜子
台所でお母さんと紅茶を淹れる。
ウチはウチでケーキを用意してくれてた。
「お年賀なんか要らないのに。来てくれるだけで嬉しいんだから。」
「そう言わないで。だからって当然のように手ぶらで来るようになったらそれはそれで…ってこともあるかもしれないじゃない。焼き菓子は日持ちするし、今日食べなくてもいいんだから。それに、こういうことは、子供たちへのポーズでもあるんだから。」
「ポーズ?」
「他所様のお宅に伺うときは何かしら携えて行くのがマナー…ってこれ昔お母さんに言われたけどなぁ。」
「ま、確かにそうね。親と一緒に誰かの家に行くことなんてあんまりないものね。親がそういうところきちんとしてるかどうかは確かに大事だわ。」
お母さんは笑って、焼き菓子を菓子盆に盛り、ダイニングテーブルに置いた。
ウチはウチでケーキを用意してくれてた。
「お年賀なんか要らないのに。来てくれるだけで嬉しいんだから。」
「そう言わないで。だからって当然のように手ぶらで来るようになったらそれはそれで…ってこともあるかもしれないじゃない。焼き菓子は日持ちするし、今日食べなくてもいいんだから。それに、こういうことは、子供たちへのポーズでもあるんだから。」
「ポーズ?」
「他所様のお宅に伺うときは何かしら携えて行くのがマナー…ってこれ昔お母さんに言われたけどなぁ。」
「ま、確かにそうね。親と一緒に誰かの家に行くことなんてあんまりないものね。親がそういうところきちんとしてるかどうかは確かに大事だわ。」
お母さんは笑って、焼き菓子を菓子盆に盛り、ダイニングテーブルに置いた。