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第35章 新田 桜子

「じゃーん!」
袂を少し持って袖を広げた満希の姿に、お父さんは手を叩いて喜んだ。
「可愛い!お捻り!お捻り出さないと!」
と財布を探し始めて、誠治さんが
「いや、お義父さん、さっきお年玉頂いたばっかりなんで!」
と慌てる。
「お父さんたら。お捻りってお茶屋じゃないんだから止めてよ…」
私とお母さんは呆れたけど、満希に対しては基本辛口な誠大は面白くなさそうに
「馬子にも衣装ったらやつだな!」
と嘯いた。
「素直に可愛いって言ってよね!」
膨れる満希に誠大はぶるぶるとかぶりを振って、
「気持ち悪!妹相手に可愛いとかマジないわ!」
「普段は言わなくてもいいけど、特別な時くらい素直に褒めてあげるものよ?」
「…まぁ、着物は綺麗だよな。着物は!」
着物を強調して照れ隠しをする誠大にみんなで苦笑した。
「ママ!私の携帯で写真撮って!みんなに見せたいから!」
「じゃ、玄関に行きましょうか!」
玄関の門松の前で、満希だけで撮り、せっかくだからとお父さんが三脚とカメラを出してきて、全員で1枚、私たち家族の4人で1枚写真を撮って、満希は着物を解いた。
袂を少し持って袖を広げた満希の姿に、お父さんは手を叩いて喜んだ。
「可愛い!お捻り!お捻り出さないと!」
と財布を探し始めて、誠治さんが
「いや、お義父さん、さっきお年玉頂いたばっかりなんで!」
と慌てる。
「お父さんたら。お捻りってお茶屋じゃないんだから止めてよ…」
私とお母さんは呆れたけど、満希に対しては基本辛口な誠大は面白くなさそうに
「馬子にも衣装ったらやつだな!」
と嘯いた。
「素直に可愛いって言ってよね!」
膨れる満希に誠大はぶるぶるとかぶりを振って、
「気持ち悪!妹相手に可愛いとかマジないわ!」
「普段は言わなくてもいいけど、特別な時くらい素直に褒めてあげるものよ?」
「…まぁ、着物は綺麗だよな。着物は!」
着物を強調して照れ隠しをする誠大にみんなで苦笑した。
「ママ!私の携帯で写真撮って!みんなに見せたいから!」
「じゃ、玄関に行きましょうか!」
玄関の門松の前で、満希だけで撮り、せっかくだからとお父さんが三脚とカメラを出してきて、全員で1枚、私たち家族の4人で1枚写真を撮って、満希は着物を解いた。

