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第36章 間宮 涼香
龍沢さんが連れてきてくれたのは、創作和食のお店。
落ち着いた雰囲気で、カウンターの後ろには色んなデザインの一升瓶が所狭しと並んでいる。それだけで壮観だった。
いきなり小振りな升に嵌ったぐい呑が出てきて、夏なのに熱燗⁉︎
と思ったら、中身はお出汁だった。
カウンターの中の板前さんが、
「だしを最初に飲んでいただくと、おなかがいい具合に温まるんで、次の料理に進んでいただきやすいんです。暑い時期はどうしても冷たいモノばっかり選びがちになるでしょ。」
と、私の疑問を汲み取ったように笑った。
言われるままにお出汁をひとくち飲むと、ホントにじんわり温まって落ち着く。外の暑さと室内の冷房に交互に晒されるこの時期、意外に身体は冷えてるんだな、と感じた。
龍沢さんはその突き出しの後、食前酒に灘の大吟醸のひとつチョイスし、それは江戸切子のキレイなグラスで出てきた。
キレイなカットが入ったグラスは、底が丸くて、自立しないデザイン。それを木製のスタンドに嵌る感じでテーブルに置くタイプ。
落ち着いた雰囲気で、カウンターの後ろには色んなデザインの一升瓶が所狭しと並んでいる。それだけで壮観だった。
いきなり小振りな升に嵌ったぐい呑が出てきて、夏なのに熱燗⁉︎
と思ったら、中身はお出汁だった。
カウンターの中の板前さんが、
「だしを最初に飲んでいただくと、おなかがいい具合に温まるんで、次の料理に進んでいただきやすいんです。暑い時期はどうしても冷たいモノばっかり選びがちになるでしょ。」
と、私の疑問を汲み取ったように笑った。
言われるままにお出汁をひとくち飲むと、ホントにじんわり温まって落ち着く。外の暑さと室内の冷房に交互に晒されるこの時期、意外に身体は冷えてるんだな、と感じた。
龍沢さんはその突き出しの後、食前酒に灘の大吟醸のひとつチョイスし、それは江戸切子のキレイなグラスで出てきた。
キレイなカットが入ったグラスは、底が丸くて、自立しないデザイン。それを木製のスタンドに嵌る感じでテーブルに置くタイプ。