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第36章 間宮 涼香
そのままするりと龍沢さんの首に腕を絡め、抱きついた。
「涼香ちゃん⁉︎」
目を閉じて、キスを待つ。
「涼香ちゃん、何のつもり?」
「誘ってる、つもり。」
待ってもキスしてくれなかったから、自分からキスしに行った。
でも龍沢さんはふいと顔を背ける。
「涼香ちゃん、彼氏がいるんだろ?」
「…別れたよ。」
「でも、俺は兄貴分だから。涼香ちゃんの彼氏にはなれない。」
「…私は、ずっと龍沢さんが好きなのに。」
「…だからだよ。蔵人の仕事は時間も長いし休みも少ない。苦労するって知ってるだろ?きちんと決まって休みが取れる男の方がいいと思うよ。」
「私は!そんなお父さんやお爺ちゃんを見て育ったわ!蔵人の仕事が厳しいことなんて知ってる!知ってるから!お父さんが、その短い時間だけでも家で安らげるように、お母さんが工夫してるのも知ってる。私なら、蔵人の仕事を支えてあげられると思う!」
「涼香ちゃん⁉︎」
目を閉じて、キスを待つ。
「涼香ちゃん、何のつもり?」
「誘ってる、つもり。」
待ってもキスしてくれなかったから、自分からキスしに行った。
でも龍沢さんはふいと顔を背ける。
「涼香ちゃん、彼氏がいるんだろ?」
「…別れたよ。」
「でも、俺は兄貴分だから。涼香ちゃんの彼氏にはなれない。」
「…私は、ずっと龍沢さんが好きなのに。」
「…だからだよ。蔵人の仕事は時間も長いし休みも少ない。苦労するって知ってるだろ?きちんと決まって休みが取れる男の方がいいと思うよ。」
「私は!そんなお父さんやお爺ちゃんを見て育ったわ!蔵人の仕事が厳しいことなんて知ってる!知ってるから!お父さんが、その短い時間だけでも家で安らげるように、お母さんが工夫してるのも知ってる。私なら、蔵人の仕事を支えてあげられると思う!」