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第40章 芳川 翠ー挨拶ー
「翠は…今の話含めて、俺の家族、どう、思う…?」
「おじさんは…なんか圧倒されちゃったケド…でも、みんな優しくて、いいヒトだと思う…」
「俺も、啓匠おじさんは嫌いじゃないんだ。なんか押しが強いんだけど、憎めないだろ、あのキャラ」
なんとなく解る…私はこくんと頷いた。
「俺が、高校ン時、金髪にしようと思って、近所のドラッグストアで、紙染めんのにどんなのがいいのか、まだ真っ黒だったしさ、イキナリ金髪にすんのも勇気いるじゃん、最初は茶髪から徐々に明るくして行こうかな、とかさ。散々迷ってたんだよ。そん時、偶々実家に帰ってきてたおじさんが、同じ店に買い物に来てて。カラーリング剤の棚の前でずっと悩んでた俺に、イメチェンするんやったらこのくらい度肝抜いたらな!ってイチバン明るいブリーチ剤渡してきたの、あの人。」
「そうだったの…」
「そ。だから、翠が俺のこと怖がってたのも半分はあの人の責任。…って冗談だけど。あのくらい思い切ったから、見えたモンもある。あの人も、長男でありながら寺を放棄する、てのは相当な葛藤があったと思う。そこを乗り越えてた経験者だからこその、いっそのこと!っていうアドバイスだったんだろうな。でも、あの人が寺の跡継ぎとして住職を務めてたら、お母んと親父は結婚してなかっただろうし、今俺もココにいないんだろう。だから…きっと、コレでよかったんだろうな。」
「おじさんは…なんか圧倒されちゃったケド…でも、みんな優しくて、いいヒトだと思う…」
「俺も、啓匠おじさんは嫌いじゃないんだ。なんか押しが強いんだけど、憎めないだろ、あのキャラ」
なんとなく解る…私はこくんと頷いた。
「俺が、高校ン時、金髪にしようと思って、近所のドラッグストアで、紙染めんのにどんなのがいいのか、まだ真っ黒だったしさ、イキナリ金髪にすんのも勇気いるじゃん、最初は茶髪から徐々に明るくして行こうかな、とかさ。散々迷ってたんだよ。そん時、偶々実家に帰ってきてたおじさんが、同じ店に買い物に来てて。カラーリング剤の棚の前でずっと悩んでた俺に、イメチェンするんやったらこのくらい度肝抜いたらな!ってイチバン明るいブリーチ剤渡してきたの、あの人。」
「そうだったの…」
「そ。だから、翠が俺のこと怖がってたのも半分はあの人の責任。…って冗談だけど。あのくらい思い切ったから、見えたモンもある。あの人も、長男でありながら寺を放棄する、てのは相当な葛藤があったと思う。そこを乗り越えてた経験者だからこその、いっそのこと!っていうアドバイスだったんだろうな。でも、あの人が寺の跡継ぎとして住職を務めてたら、お母んと親父は結婚してなかっただろうし、今俺もココにいないんだろう。だから…きっと、コレでよかったんだろうな。」