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第5章 井上 翔太
「-----------たか、なし、さん…?」
驚きのあまり口の中が乾く。
何とか絞り出した俺の呼びかけに、声の主がビクッと反応する。
「どうか…したんですか…?」
どうもしなければ会社で泣いたりしないだろうに、我ながら間抜けな質問をする。
小鳥遊さんは椅子に座ってうずくまるような姿勢で、手で顔を隠したまま、イヤイヤとかぶりを振った。
そっとしておいてくれ、ってことなんだろう。
でも…普段とギャップありすぎなこんな姿見て、はいじゃあさようならって、放っとけるわけないじゃん。
「何が…あったんですか?」
同じ態勢のまま、ぶんぶんと大きく頭を振る。
「そんなんじゃ、わかんないですよ。何があったのか、教えて下さい。」
少したしなめるように、強めに言ってみた。
「……なに、も…」
うずくまったまま、絞り出すように泣き声のままつぶやく。
だから、何もないわけないでしょ?
俺ははぁっとため息をついて、足元にカバンを置くと、一旦その場から離れた。
近くのカップ自販機で、ホットコーヒーとミルクココアを買い、紙コップを2つ持って商談スペースに戻る。
コン、とテーブルに紙コップを置く音に、再び小鳥遊さんの肩がビクッと震える。
驚きのあまり口の中が乾く。
何とか絞り出した俺の呼びかけに、声の主がビクッと反応する。
「どうか…したんですか…?」
どうもしなければ会社で泣いたりしないだろうに、我ながら間抜けな質問をする。
小鳥遊さんは椅子に座ってうずくまるような姿勢で、手で顔を隠したまま、イヤイヤとかぶりを振った。
そっとしておいてくれ、ってことなんだろう。
でも…普段とギャップありすぎなこんな姿見て、はいじゃあさようならって、放っとけるわけないじゃん。
「何が…あったんですか?」
同じ態勢のまま、ぶんぶんと大きく頭を振る。
「そんなんじゃ、わかんないですよ。何があったのか、教えて下さい。」
少したしなめるように、強めに言ってみた。
「……なに、も…」
うずくまったまま、絞り出すように泣き声のままつぶやく。
だから、何もないわけないでしょ?
俺ははぁっとため息をついて、足元にカバンを置くと、一旦その場から離れた。
近くのカップ自販機で、ホットコーヒーとミルクココアを買い、紙コップを2つ持って商談スペースに戻る。
コン、とテーブルに紙コップを置く音に、再び小鳥遊さんの肩がビクッと震える。