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第5章 井上 翔太
前に辻本さんを泣かしちゃった時は、マスカラとアイシャドーがボロボロになって滲んで、結構な状態になってたけど、小鳥遊さんは思ったほどメイクが崩れてない。
いや、暗いから見えないだけなのかな。それにしても、崩れるほどのアイメイクをしてないんだろう、ってことはなんとなくわかった。
小鳥遊さんが実年齢より幼く見える理由はこれか。
新たな発見をしたものの、口に出すことはできず、コーヒーの最後の一口を飲み込んだ。
ココアを飲み、少し落ち着 いたらしい小鳥遊さんは、
「井上くん、優しいね…」
ぽつりと呟いた。
「えぇ。女性には」
今までそんなこと言われたことないけど、そんなことないですよ、と否定するのも違うがして、微妙な肯定をした。他にどう返していいかもわからなかった。
小鳥遊さんはプッとふき出した。
何が可笑しかったのかわからないが、まぁ笑えるならよかった。
「私のことオンナ扱いしてくれんのなんか井上くんだけやわ。」
「そんなことないですよ。女性として見られてないと思うなら、ソレは、まぁ、仕事の同志として認めてるか、小鳥遊さんの営業力に嫉妬してるだけだと思いますよ。小鳥遊さんは、充分可愛いです。まぁ年下に可愛いなんて言われても、嬉しくないかもしれませんけど」
「そんなことないよ。ありがとう。」
「何が、あったんですか」
いや、暗いから見えないだけなのかな。それにしても、崩れるほどのアイメイクをしてないんだろう、ってことはなんとなくわかった。
小鳥遊さんが実年齢より幼く見える理由はこれか。
新たな発見をしたものの、口に出すことはできず、コーヒーの最後の一口を飲み込んだ。
ココアを飲み、少し落ち着 いたらしい小鳥遊さんは、
「井上くん、優しいね…」
ぽつりと呟いた。
「えぇ。女性には」
今までそんなこと言われたことないけど、そんなことないですよ、と否定するのも違うがして、微妙な肯定をした。他にどう返していいかもわからなかった。
小鳥遊さんはプッとふき出した。
何が可笑しかったのかわからないが、まぁ笑えるならよかった。
「私のことオンナ扱いしてくれんのなんか井上くんだけやわ。」
「そんなことないですよ。女性として見られてないと思うなら、ソレは、まぁ、仕事の同志として認めてるか、小鳥遊さんの営業力に嫉妬してるだけだと思いますよ。小鳥遊さんは、充分可愛いです。まぁ年下に可愛いなんて言われても、嬉しくないかもしれませんけど」
「そんなことないよ。ありがとう。」
「何が、あったんですか」