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愛と欲と嘘
第2章 欲
お酒臭いはずだけど、お互いが臭いから分からない。
思った以上にキスが気持ち良くて背筋がゾクゾクしている。
だけど、自分の立場弁えなさいって頭の中で誰かが言った。
「………はっ……くるし……っ」
朦朧とする意識の中で私は酸欠で悶えた。
言うと少しだけ息を吸わせてくれるけど、また絡みつくようなキスが繰り返される。
………もう、ダメだ。
何も考えられない。
他の女の代わりなんて嫌なはずなのに、そんなの惨めなだけなのに……。
ずっと触れたかった。触れられたかった男に体中を弄られて、見る見るうちに溶かされて鳴されて。
アルコールの力も借りて本能の赴くまま目の前の男を欲した。