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愛と欲と嘘
第1章 愛
近過ぎてどうして良いか分からない時がある。
思わず触れてしまいそうになる時がある。
「おう。予定あるか?」
「ないけど………」
嬉しそうに笑う彼を愛おしいと思う時がある。
この感情は『愛』になるのだろうか。
私には分からない。
だって女物の香水を付けてるくらいだから、女の1人や2人いるんだろうし。
そのルックスなら黙ってても『メス』が寄って来るだろうし。
その内の1人になるなんて、死んでもイヤだわ。
だから別に、今のままの関係でも良いのだけれど。
人は芽生えた気持ちに名前を付けたがる。