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愛と欲と嘘
第1章 愛
行きつけの居酒屋に足を運び、いつものように2人並んでカウンター席に座った。
私が左で彼が右。
左利きと右利きだから、自然とこんな座り位置になった。
「お疲れ」
生ビールのジョッキを鳴らして一気に喉を潤す。
視線の端でカウンター内の店員が私達を見て微笑んだ。きっと毎週のように来るから覚えられているのだろう。
「あの店員イケメン」
「どれ」
「ほら奥の。焼き鳥焼いてる人」
「おー。確かに」
「だから女性客が多いのかしら…」
しかも割と若い世代。
周りから聞こえる声はキャピキャピとしてて華がある。