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愛と欲と嘘
第1章 愛
料理が来るまで他愛もない会話を交わし、いつもの様に楽しいお酒を楽しんだ。
唯一楽しくないのは、未だに彼から漂ってくる女物の香水の臭い。
私の酔いが回れば回るほどその臭いに頭が痛くなってくる。
と言うかイライラする。
「ちょっと御手洗い」
職場に入った新人の話をしていた彼の言葉を遮って席を立つと冗談ナシにグラリと視界が歪んで倒れそうになる。
不覚にも隣から腰を支えられて心臓が破裂するかと思った。
「っ……」
「大丈夫かよ」
「ご、ごめん。平気………」