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愛と欲と嘘
第1章 愛
今のはヤバかった…!
もう少しで声が出そうだった。
あいつの腕って見た目以上にガッチリしてるのね……。
細い細いって思ってたけど、触れた所から筋肉質なのが伝わって来て『男』だって事を再確認させられる。
「……悪酔いしそう…」
鏡に映る真っ赤な顔の自分に向かって呟いた。
相手には女がいるのだからセーブしなくちゃ。
出来るだけゆっくりと時間をかけて化粧を直しカウンター席に戻ると、彼はスマホを耳に当てて通話している最中だった。
横顔に浮かぶ笑みを見て、私の勘が瞬時に働く。
「ーーー先に寝てろよ」
ああ、女か。