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マッサージで陥落したツンデレ美母
第3章 息子の奸計
「どう、楽になった?」
「うん、ありがとう。ずいぶん楽になったよ」
「あとほぐしてほしいところある?」
「う、うん。ずっと座りぱなしだったから、お……」

と理沙は言いかけて、はっとして押し黙った。
ローブの下は素っ裸であることに気がついたからだ。

上半身がほぐれると、下半身の疲労がより辛く感じられるのは当然だ。
それを計算のうえで、明彦はあえて上半身のみを腕によりをかけてほぐした。あやしい手つきはみじんもせずに、まじめに。

ローブの上からでも、美母の裸体の柔らかな感触は伝わってきた。
手のひらだけからでも、その艶かしいボディラインは確認できた。
明彦は何度も美母のローブを剥ぎ取りたいという誘惑にかられたが、それを克服し、ひたすらまじめにマッサージに励んだ。

秋彦の巧みなマッサージにすっかり癒された理沙は、いやらしい意味ではなく、お尻と脚も揉みほぐして欲しいと感じていた。
だから、ローブの下は素っ裸であることを忘れてしまっていたのだ。

「ごめん、ごめん。背中と腰の張りがすごいからなんとかしてあげようと思ってそこばかりで。バイトでも時間配分のことはよく注意されたんだよ。座りぱなしだとお尻と足もはっちゃうよね」

「う、うん」

理沙は消え入りそうな声で言う。

理沙があえて下着もつけずに素っ裸に短いローブを纏い、部屋の照明を暗くし、香水までつけたのは、明彦に襲わせるためだった。
理沙の計算では、自分の魅惑に負けた明彦は単刀直入に迫ってくるはずだった。
そうしたら「やめなさい、わたしたちは親子なのよ」と抵抗するふりをする。
ただし、手間取らせて、本当に諦められたら、あとの親子関係がぎくしゃくする。
素っ裸であれば、抵抗できないのは当然だ。
受け入れて、あとでちょっと泣いてみせれば、自分のプライドは保てるはずだった。

しかし、いまや事態は想定外の事態になってきた。

明彦が「マッサージしてあげよう」と言った段階で、理沙は

(ほほほ、来たわね)

と思ったが、それがあまりにも本格的なマッサージだったのはまったくの想定外だった。
しかも、その想定外の本格的なマッサージがあまりにも心地よいので、ついついお尻が疲れていると言ってしまったのだ。
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