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***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
「うわぁ、ルリのデカイなぁ。」

「そうですか?ハルトのも大きいですよ?」

採った筍を篭に入れて、元来た道を戻る。

女将さん、ワタシ、ハルトの順で…

「そして小判がザックザクっ♪
最後は、女性や子供のように…♪」

あ…ハルトっ…

後ろから歌いながら歩くハルトは、ワタシのお尻を触ってくる。

筍の穂先の周りの土を払った時の女将さんの手つきを真似て、
両手で大きく円を描くように撫でてきた。


振り向くと素知らぬ顔をして、前を向いて歩き始めると歌い始めて、また触る。

女将さんがすぐ前にいるので、抗議しようがない。

ワタシも諦めて好きなようにさせていた。

「ここ掘れワンワン♪

筍掘れ掘れ〜」

「取れたてでしか出来ない筍のお刺身をお出ししますからね。
楽しみにしていてくださいね。」

「筍のお刺身?」

「そうですよ。取れてからえぐみが増えてしまうので、取れた日しか生では食べられないのです。」

「生?」

なんだか、ハルトの手つきも言葉尻もおかしいけど、
足元に注意しながら山を降りていった。

「女将さん、この後洞窟風呂もらうね〜」

「はい、どうぞ、ゆっくり汗を流してくださいね。」

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