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***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
そして産まれてもすぐに触らないでくださいね。
お帰りの時まで母子で居させてあげてくださいな。」
「わかりました。ありがとうございます。大事にします。」
「最初に申し上げたとおり、体温程度に温め続けるのはとても大変です。無理だった時もがっかりしないでくださいね。」
「はい。」
ハルトは返事したきり動かなくなり、1羽だけ卵を抱えていない鶏をずっとみている。
女将さんが優しく微笑み、ワタシたちはその場を離れて他の卵を集めていった。
女将さんはジョウロを取り出し、水を追加していく。
鶏たちはタイミングが分かるようで一斉に水を飲み始めた。
「女将さん、この雌鳥に俺が餌や水をやってもよい?」
「いいですよ。」
女将さんが水差しとジョウロを渡すと、ハルトは頭側に移動して甲斐甲斐しく世話をした。
「いいパパになりそうですね。」
女将さんがワタシに耳打ちしてくる。
恥ずかしくて返事は出来なかったけど、女将さんの微笑みに小さく頷いた。
「おい、君には悪いんだけど、君の卵を俺に育てさせてくれる?
頼むよ、ね?」
ハルトは雌鳥に話しかけていた。
お帰りの時まで母子で居させてあげてくださいな。」
「わかりました。ありがとうございます。大事にします。」
「最初に申し上げたとおり、体温程度に温め続けるのはとても大変です。無理だった時もがっかりしないでくださいね。」
「はい。」
ハルトは返事したきり動かなくなり、1羽だけ卵を抱えていない鶏をずっとみている。
女将さんが優しく微笑み、ワタシたちはその場を離れて他の卵を集めていった。
女将さんはジョウロを取り出し、水を追加していく。
鶏たちはタイミングが分かるようで一斉に水を飲み始めた。
「女将さん、この雌鳥に俺が餌や水をやってもよい?」
「いいですよ。」
女将さんが水差しとジョウロを渡すと、ハルトは頭側に移動して甲斐甲斐しく世話をした。
「いいパパになりそうですね。」
女将さんがワタシに耳打ちしてくる。
恥ずかしくて返事は出来なかったけど、女将さんの微笑みに小さく頷いた。
「おい、君には悪いんだけど、君の卵を俺に育てさせてくれる?
頼むよ、ね?」
ハルトは雌鳥に話しかけていた。