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***堕散る(おちる)***
第26章 step26 二十段目…孵化
「そうだルリ、春キャベツの柔らかいところをむしって袋に入れて軽くチンして。」

ルリがまた驚いていたが煮立ったクリームをベーコンを焼いたフライパンに移し、塩コショウで味付けした。

「パスタどうかな、アルなんとかがいいらしいよ。」

「アルデンテ?」

「そう、それ。キャベツをちょうだい。」

チンしたキャベツを軽くちぎりソースに入れる。

「茹で加減いいみたいです。」

「じゃあここに入れて」

パスタをフライパンでソースと絡めて、皿に盛り付ける。

焼いたベーコンで円を作って真ん中に黄身だけを落とした。

粉チーズをかけてテーブルに運ぶと、ルリが紅茶を入れてくれた。

「凄いですね、ハルト。」

「まあ、ぴよちゃんの為に毎日作ってるからな。」

「ぴよちゃん?毎日?」

ルリが笑いながら聞いてくる。

「だから、ぴよちゃんがいつ出てきてもいいように、毎晩これ作って家で食べてるんだよ。」

「毎日で飽きないですか?」

「野菜を変えてるから別に?」

何か可笑しかったのかルリはずっと笑っていた。

「冷めないうちに食べようか。」

「そ、そうですね。いただきます。」


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