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***堕散る(おちる)***
第27章 step27 二十一段目…初夏
茫然としたまま母が名刺を読み上げる。

「株式会社…なんと読むのかしら…」

「そのままアルファベットで、エス・エックス・イーです。」

「代表取締役…
ハルト…

リクルーターじゃなくて、社長さんなんですか?ハルトさん…」

「え…ハルトが社長…」

「あなたも知らなかったの?」

「うん…」

ハルトが社長…警備や補導員でなく、会社の社長…

言われて見れば、事務所でも、モニターを見ずに何か資料をまとめたり、パソコンで何処かと連絡したり、、
あの高級マンションも…

ハルトが社長と言われれば納得できる。
でも、社長って?会社って?

「このSXEってどんな会社なんですか?」

母が聞きたいことを聞いてくれた。

「サービス業全般というかかなり広範囲に手掛けています。

ルリが知ってる俺の仕事はビル一棟の警備管理人ですが、
飲食関係やサービス業と言って思い当たる仕事のほとんどといった感じです。」

「介護や福祉とか?」

「似たようなサービスはしていますが、
サービス、セレブレート、スペシャル…
それらにエクセレント、エグゼクティブをX掛け合わせる。といった社名で、色んな事業を展開しています。」


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