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***堕散る(おちる)***
第27章 step27 二十一段目…初夏
「ハルトが社長…」
ワタシまで茫然としてしまった。
「その、不躾を承知でお伺いしますが、どのくらいの規模の会社なのでしょう。
高卒で娘を預けるのには、やはり…」
「ああ、お母様の心配はごもっともです。
会社は私が成人したのを期に法人化し、今四年目、毎年、年商を倍増させ、この3月期には10億を超えました。
さすがに今期は倍増は無理だと思っていますが…」
「10億…
それで娘はどんな仕事をするのですか?」
「仕事に関しては特別視はしないですよ。研修を受けていただいてから、第一線で働いてもらいます。」
「サービス業の?」
「はい、社には、役員、正社員、準社員と、契約社員の他、パートアルバイトの非常勤もおりますが、
ルリにも試験を受けてもらい、正社員として雇用を考えています。
第一線の経験をつけてから、事務職、総合職など適性を見て配置するようになるのは2、3年後になると思いますが…」
「それは贔屓目に見ているということではないのですか?」