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***堕散る(おちる)***
第27章 step27 二十一段目…初夏
「申し訳ありませんが、これだけ急成長させた会社です。
そこはシビアにさせていただきます。
ただ広範囲に事業展開してるので、いずれかの部署、事業所で適性を見いだすかと…」
「はあ、率直に申し上げますと、自分の経験から、学歴や資格などを身に付けて欲しいと、なので進学を勧めているんです。」
「はい、ルリから聞いています。
必要を感じれば、夜学でも通信でも勉強して資格は取れます。
私自身、中学からはまともに学校に行ける家庭環境ではありませんでしたが、
ある人の支えによって、起業するだけの知識を得ましたから、
ルリが就職しても、したいことに向けてサポートする体制を、これは社でなく私個人が保証しますが…」
「ごめんなさい…急にいっぺんに驚くことばかりで…なんとお答えしたらよいのか…」
「もちろん、お気持ちはわかります。
答えは急がなくて構いません。
試験は夏休みに一泊で終わります。
ある意味就職について、当社をお考えいただくなら、採用はほぼ決まりです。他の役員への示しの為の試験ですから…
逆にルリには引き続き受験勉強をしてもらい、その結果で決めてもらっても構いません。
しかし…」