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***堕散る(おちる)***
第29章 step29 二十三段目…再びの秋…実りのとき
「ルリは?」
「あ…あの…まだ、」
「これなんかどう?」
「じゃあこれで、生3つとカシスオレンジジュースで、」
「かしこまりました。」
また、決められずにハルトに決めてもらっちゃった。
「ルリ、いつもそんななの?」
「えっ…」
「いつもそんな風に決めてもらってるの?」
「あ…えっ…」
「いつも、何でもじゃないですよ。
でもメニューから選ぶとかは苦手みたいで、
待てないから決めることもありますけど…」
「あ…別にハルトさんが悪いってわけじゃないんだけどね。自分の意志が無さすぎるなって…」
「いいんじゃないのかな。
苦手なことは補いあえば…
僕達だってそういうことあるし、
ルリちゃんがこれって思うことがあるときに、ハルトくんが無理強いしてるわけじゃないんだし…」
「ま、まあ、そうだけどね。」
お母さんと彼氏さんが顔を合わせる。
なんかいい雰囲気だと思った。
「「「「乾杯〜」」」」
飲み物がきて皆で盃を合わせる。
食事をしながら会話が進む。
ハルトが突っ込んで彼氏さんと母の仕事や馴れ初めを聞いていた。
代わりに彼氏さんからワタシたちのことを聞かれ、ハルトが答えている。