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***堕散る(おちる)***
第29章 step29 二十三段目…再びの秋…実りのとき
っは…ハルト…大変っ
んあ…
「こんな時間。」
「今日はお母さんと家ご飯だっけ、電話してみ?」
熟睡してだいぶ寝過ごしてしまった。もう食事の時間だった。
「ハルト、沢山作ったから、ハルトも家で食べて行けば?って…」
「あ、ああ…遅くなったから送っていくから、ご馳走になります。」
「うん、ハルトも食べていくって…」
帰宅ラッシュの少し治まった電車に乗る。
「ごめんな。寝過ごして…
ルリといるとつい熟睡しちゃって…」
「ハルト、仕事忙しいの?」
「いや。」
「いつも眠れないの?」
「う〜ん、眠りはいつも浅いかな。ただルリといると安心して熟睡できる。」
「じゃあ、いつも一緒にいなきゃですね。」
ルリは嬉しそうに言う。
駅前でケーキを買ってルリの家に行った。
「こんばんは、すみませんでした。」
「あらあら、いいのよ。きちんと送り返してくれれば〜」
母がニヤニヤしている。
「カレーだったんだけどね、ハルトさん来るからカツを買ってきたわ。カツカレーにしましょ。
ぴよちゃんにはキャベツがあるわよ〜」
なんだか凄くご機嫌だ。