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***堕散る(おちる)***
第30章 step30 二十四段目…入社式…1階
「俺の女、
約束通り、俺の役に立つ女になってくれ。」
ハルトがマイクを置いて、ステージにいた役員という人たちから拍手が起こる。
どういうこと…
戸惑うワタシに壇上からハルトが降りてきて、手を差し伸べる。
「緊張してる?
これから役員による歓迎パーティーと研修が始まるからね。」
何事もないかのように、ワタシの手を取り、立たされる。
茫然としたままハルトに連れていかれて、ホールのすぐ隣の部屋に入った。
後ろから役員と呼ばれる人達もついてきた。
「ルリちゃん、久しぶりやなぁ、元気にしとったか?
しばらく会わんうちにべっぴんさんになりおって、また、楽しもうや。」
おじさまが声を掛けてきた。ワタシは言葉も出なかった。
「ルリちゃん、高級人形になっちゃうんだ。でもその前に僕たちと遊んでね。」
天使の一人が言う。
ハルトがワタシを引き寄せて言った。
「大丈夫、ずっと一緒にいるから…」
何があってもハルトについていく。
この選択は間違っていたのだろうか。