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***堕散る(おちる)***
第30章 step30 二十四段目…入社式…1階
ただ食べる気にならないだけでなく、生への拒否などされたら困るのだ。

おやっさんの一言にイライライライラして、珈琲を淹れ始めタバコをふかした。

各店舗からの報告や新規事業の段取りなど仕事をしながらルリの目覚めを待つ。

今一度珈琲を飲もう。
サイフォンに掛けてタバコに火を着けた。

ルリが寝て、もう3時間、今日はこのまま寝かせておくか、でも夕飯を食べさせたかった。

3人のルリの前例となる女達のことを考えていた。
無口な女は研修中に壊れてしまった。
俺がスカウトにも育成にも関わっていなかったからだと考えた。

だから、1日中快楽を貪る女には育成から携わったが、研修はクリアしたものの仕事に就いて1週間もしないで返品された。

そこでスカウトから携わったのが俺を譲と呼んだ女だが、客の希望日数はクリアしたが壊れて帰ってきて、あの狂暴性が災いして使い物にならない状況だ。

女達の命を補償するコストが増え、派遣事業は諦めなければならないかと思っていたところでルリに遭遇したのだ。




紫煙の香りとコポッ、コポッという珈琲を淹れる音…そして拡がる香りに包まれて目が覚めた。


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