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***堕散る(おちる)***
第32章 step32 二十六段目 B2階 犬になる
「ほら、ユキ、風呂に入るぞ。」
王様に寄りかかって、しばらく意識がなかったようだけど、王様に起こされて床に下ろされる。
ガクガクする足に力を入れて這ってバスルームに行った。
ぴよちゃんがハルトについて回り、シャワーもお風呂も一緒に入ったことを思い出したけど、だんだんハルトのことを思い出さなくなっていった。
王様は椅子に腰掛けて近くからシャワーを当て、手で優しく洗ってくれる。
湯船も王様と抱き合うように抱えられて入れてもらう。
何も考えずに王様に身を委ね、感じるのは気持ちよさだけだった。
「ユキ…ユキ…
こら、風呂で寝るなよ。」
王様の声が遠くで聞こえたけど、ワタシは心地よさの中にとどまった。
ったく…
コクコクと俺の肩で船を漕ぐユキに声を掛けたが、ギュッとしがみついてくるだけだった。
起こすのは諦めて、抱えて風呂を出る。
面倒なのでまとめて水気を簡単に拭い、ベッドに雪崩れ込んだ。
恥じらいや抵抗はあった方がいいんじゃないか?
アイツがそれを無くすと望むのがわからない。
10も年下の娘に翻弄されそうになる自分に渇をいれて明日からのプログラムを考えた。