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***堕散る(おちる)***
第32章 step32 二十六段目 B2階 犬になる
気をやったユキを抱えて温室を出る。
チューリップのリクエストを聞くのを忘れたので、また一つ今までと違うものを切る。
明るいオレンジのものを選んだ。
庭に出ると庭師たちは興味深そうに見ていたが、誰も近づかず離れていった。
足湯もそこそこにして、ユキを抱えたまま部屋に戻る。
そのままバスルームに向かいバスタブに入り、ユキの汚れを落としてベッドに入る。
ユキは全く起きる気配もないので、寝かせておいた。
ユキはまだ、犬を演じている。
その思考ごと剥がして、本物の犬にするために必要な計画を練った。
その後3日間、好きな時に好きな所でユキを抱き、犬の生活をさせたが、
犬らしさは定着していくものの犬にはなりきれていないと感じた。