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***堕散る(おちる)***
第32章 step32 二十六段目 B2階 犬になる
それから2日、通常のギャグボールを咬ませて過ごさせる。

そして俺はまたユキを試した。

「ユキ、今日は仕事が忙しいんだ。だから、ユキは庭で遊んでおいで。」

今回試すのは、ユキが来た当初にした忠告を守れるかどうかだった。
ただし、これには正解がない。

忠告を忘れるほどに犬になっていればそれも良し、
覚えているのもそれも良し、結果に応じてまた考えればよいのだ。

ギャグボールを咬ませたまま庭の石柱に繋ぐ。
チェーンでなくリールワイヤー式のリードにし、ほぼ芝の面と温室までは行けるようにした。

トイレと毛布を置いて困らないようにした。

庭師たちには本来の業務に専念するよう命じた。

まずは、暇になったユキがどう過ごすのか見たかった。

ユキは、庭師に温室を開けてもらいしばらくそこで花を見ていた。

そのあと庭を歩いていたが、暇になり毛布に戻って寝てしまった。

昼も庭で食べるようにさせ、俺も本当に仕事に没頭していた。

だから、一番面白いシーンを見逃してしまったのだ。
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