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第34章 step34 二十八段目 Ｂ４階 約束の日

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約束の日になったが右京から連絡が来なかった。

大抵アイツが訪問時刻を連絡してくる段取りだが、夕方になっても連絡が来ない。

痺れを切らして俺から掛けた。

すると奴は訳のわからないことを言い出す。

ルリが俺をわかって名前を呼んだら返すと…

返すって元々ルリは俺の女だ。

アイツが派遣の女に本気になることはない。
でも、ルリには違ったのか？本気で好きになってしまったのか？

それにルリが俺をわかればって、何だ。ルリに何をしたんだ？

とりあえずアイツの申し出を受けて立つ。

しかし、ルリは犬のように唸ったり吠えたりするだけで喋りもしなかった。

犬にしたのか？
どうやって…

アイツがうるさい女を人形にしたのを見たが、
どうしたら犬になるんだ？

ルリが俺を忘れるはずがない。
アイツが諦めるように、俺の負けだというが、認められない。

ルリ…
お前は俺のオンナ、俺のモノだ。
そして俺もルリのモノだ。

思ったことを口にしたが、ルリは吠えるだけだった。

ルリは、アイツの元に留まるのか…

アイツが用件は済んだような話し振りをする。

ルリ……