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***堕散る(おちる)***
第34章 step34 二十八段目 B4階 約束の日
「また、一から仕立てなきゃならないな。」
「それが旦那さまのお仕事ですから…
私供も微力ながらお手伝いさせていただきます。」
「ユキのような面白い女は簡単には見つけられないぞ?」
「ユキ様でなく、ルリ様ですね。元々あの男のモノで、預かり物だったんですよ。
旦那さまもご自分用の女性をお探しになればいい。
そしてご自分好みに仕立てればよろしいのです。」
「やっぱり、犬が飼いたいなぁ。」
「ユキ様が戻ってくることを待ってはいけませんよ。
あの男はこれから大変な思いをして、自分の女を取り戻さなければならない。
それで十分じゃないですか?」
「そうだな。あははっ…
それはいい気味だな。」
「いつものように見張りを手配しますね。
もし、ユキ様が居場所がなくなったら、すぐに呼び戻すように…」
「ああ、頼む。」
「まずは昼食を召し上がられて、それから3人お部屋に向かわせればよろしいですか?」
「そうだな。できればユキに似た女を頼む。」
「かしこまりました。」
俺は部屋に戻り、ユキのいないソファーに一人腰掛け、ユキのように昼食を待ちわびていた。