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***堕散る(おちる)***
第35章 step35 二十九段目 0ポイント
「は…い…」
「ん…いい子にはご褒美…」
俺はルリを抱き締めてキスをする。唇を重ねるだけなんて足りない。
舌をこじいれてルリを吸い尽くすように口づけた。
っはぁ…
「ルリは、いつになったらキスの間、鼻で息するのを覚えるんだ?」
やはりルリはきょとんとするが、もういい。
俺たちは今日出会ったんだ。吹っ切れることができた。
「さて、朝ご飯を作るぞ。」
味噌汁を作りながら、焼き魚はグリルに任せ、卵を割る。ボウルをルリに押さえさせて卵を溶いていく。
「ふわとろスクランブルエッグだからな。」
ベーコンを焼いて、その油で卵を焼いていく。
ルリは覗きこむようにして見ていた。
フンフン〜ふわっとろだぞ?ルリ…
ルリが笑う。
何だろうルリの笑顔を見るだけで俺も気分が良くなった。
「さて、いただきます。」
「いた…きます。」
ルリは真似てでも話そうとしていた。
俺はルリの為に箸やフォーク、スプーンを置く。使えなくてもいいから置いてみた。
ルリは俺が食べるのを見て箸を持とうとしたが、やはり掴むことすら出来ない。