この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第36章 step36 三十段目 地上階1F
抵抗するルリの体からキャミソール、下着を剥ぎ取っていった。
「あの…ハルト?」
ルリが言いたいことは予想がつくが、それは家でのルールにするつもりだ。
床のワンピースを拾って、玄関のクリーニングシューターに放り投げた。
「あっ…ハルト…捨てちゃだめ…」
ん…?
全く同じ反応をするルリに笑みが出る。
ルリはようやく追い付いて、ボックスの蓋を開けて覗く。
「どうして、綺麗なワンピースを、捨てちゃうの?」
「捨ててないよ。」
「落ちて…いっちゃった。」
全く同じように悲しそうな目で見ている。
その先のやり取りを思い出し堪えられず笑ってしまった。
「ハルト…面白いことじゃないです。」
喋れるようになったルリは、記憶まで戻ったのではないかと間違うほど、元々の人格や性格を表現し、俺にも怯まず怒る。
それも嬉しくて俺は益々笑ってしまった。
「ルリ、これね。クリーニングシューターで、業者が取りにくるんだよ。」
先に答えを教えてやるが、
「途中で、引っ掛かったり、詰まっちゃったり、しないんですか?」
ブハハハハッ…
思考回路は記憶がなくても変わらないことを確認し、笑いが止められない。