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***堕散る(おちる)***
第36章 step36 三十段目 地上階1F

抵抗するルリの体からキャミソール、下着を剥ぎ取っていった。

「あの…ハルト?」

ルリが言いたいことは予想がつくが、それは家でのルールにするつもりだ。

床のワンピースを拾って、玄関のクリーニングシューターに放り投げた。

「あっ…ハルト…捨てちゃだめ…」

ん…?

全く同じ反応をするルリに笑みが出る。

ルリはようやく追い付いて、ボックスの蓋を開けて覗く。

「どうして、綺麗なワンピースを、捨てちゃうの?」

「捨ててないよ。」

「落ちて…いっちゃった。」

全く同じように悲しそうな目で見ている。

その先のやり取りを思い出し堪えられず笑ってしまった。

「ハルト…面白いことじゃないです。」

喋れるようになったルリは、記憶まで戻ったのではないかと間違うほど、元々の人格や性格を表現し、俺にも怯まず怒る。

それも嬉しくて俺は益々笑ってしまった。

「ルリ、これね。クリーニングシューターで、業者が取りにくるんだよ。」

先に答えを教えてやるが、

「途中で、引っ掛かったり、詰まっちゃったり、しないんですか?」

ブハハハハッ…

思考回路は記憶がなくても変わらないことを確認し、笑いが止められない。
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