この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第36章 step36 三十段目 地上階1F
ルリは犬だった時の名残から、言い出せずやむなく裸で過ごす。
喋れなかった時は、何を考えているのかわからないのに、無理矢理sexに持ち込むのを控えていた。
アイツの、右京の屋敷でsex漬けだったことは予測できていたし、
sexの道具としてルリを必要としていると誤解させたくなかった。
右京の屋敷から連れ帰るまでは、俺自身がまさにsexの道具としてしか考えていなかったのだが、
ルリを元に戻したいと思う中で、その考えが一番間違いで、今のルリに一番良くないことだと思ったからだ。
そして喋れなかったルリはどこか諦めていたのか、無防備、自暴自棄に感じるところもあり、
裸での仕草に欲情することもあまりなかった。
ところが、言葉が戻ると共に、恥じらいが見え、その仕草に色気を感じることが増え、
逆に欲情するのを抑えることが難しく思った。
「ルリ、抱きたい。」
俺特製のカルボナーラを昼食に披露して、
口に運ぶたびに、『美味しい』を連発されてから、
抱きたくてしょうがなくなり、
自分からこんな言葉を言う時が来るとは思わなかったが、ルリに申し出たのだ。
ルリはコクリと頷いた。
すぐさま抱えて寝室に行った。