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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
名前通り10種類の味が一皿に盛り付けられたものを注文した。
「色んな味があって、餃子って感じがしないですね。」
「もう十人食べてみる?」
「いえ、さすがにもう…」
「じゃあ、ルリが食べれるだけ食べたら、後は俺が食べるから…」
こうして20種類目になるもう一皿を頼んだけど3つが限界で、7つをハルトが食べてくれた。
「ルリ、あっちにはジャンボ餃子ってあるよ。」
「も、もう無理です。」
「ハハッ…冗談だよ、俺の腹がもうジャンボ餃子みたいになってる。」
「井戸に落ちないでくださいね。」
「なんだそれ…」
「お伽噺を聞けばわかりますよ。」
「そうか、じゃあ、車に戻って北上の旅再開だ。」
「うふふ…」
こうして今晩の宿泊先を目指した。
「再び出発〜」
「ん…赤ずきんちゃんを聞かせて?」
「はい、赤ずきんちゃんは赤い頭巾を被った女の子のお話です。
赤い頭巾をプレゼントしてくれたおばあちゃんに、届けものの料理を母親から渡され、一人でおばあさんのところに向かうところからお話は始まります。」
「うん、それで?」
「森の中を通っておばあさんの家へと向かいます。
お母さんからの言い付けがありました。」