この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
「ふうん、どんな?」
「森の中は危ないから寄り道してはいけないというものです。
でも、綺麗な花々があり、赤ずきんちゃんは、おばあさんへのプレゼントにしたいからと花を摘み始めます。」
「また、あららだな…」
「それを見ていたのは森に棲む狼です。赤ずきんちゃんの独り言から、先回りしておばあさんの家にいき、おばあさんを丸呑みしてしまいます。
そしておばあさんのナイトキャップを被り、ベッドに潜り込み、おばあさんに成り済まします。」
「まあ、そうは簡単に騙されないだろう。」
「ようやく赤ずきんちゃんがおばあさんの家に到着します。
『よく来たね、赤ずきんちゃん。』
『おばあさん、しわがれた声ね。』
『ちょっと風邪を拗らせてしまってね。』
『おばあさんのお耳、大きいわね。』
ナイトキャップでも隠しきれない大きな耳。
『それはね、お前の声がよく聞こえるようにだよ。』
『それにとても大きな目』
『これもお前がよく見えるようにだよ。』
『まあ、嬉しい。そしてとても大きな口…』
『あはは、それは…
赤ずきんちゃん、お前を丸呑みする為だ…』
そして、狼は赤ずきんちゃんを丸呑みします。」