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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
軽めのモーニングを部屋で食べて早めに出発する。
「今日の昼は牡蠣の食べ放題だからね。」
「ふふっ…旅行中はずっと食べ放題ですか?」
「いや、今日までだな。あとは行き当たりばったりだ。」
また高速に乗り出発する。
海岸沿いに向かう為に高速を降りて回り道になる。
追いかけなきゃいけないのだが、ただ通過するだけもつまらないと今日の宿まではどこに寄るか考えた。
「ハルト、海が見えてきましたよ。」
「ああ…」
「凄く濃い青ですね。」
「そうだ、食事をしたら遊覧船に乗るよ。
小さな島が沢山あって、海からの眺めがいいらしい。」
「そうなんですか、楽しみですね。」
観光を計画しているのは今日までだ。
海岸沿いにある牡蠣小屋を模した食事処に入った。
「さて、まずは順番に、生、焼き、そして揚げものを食べて、気に入ったものはお代わり自由だから…」
「本当に牡蠣だけなんですね。」
「牡蠣飯もあるけど、牡蠣だけの方が沢山食べれるでしょう?あとパスタもあるけど…」
「は、はい…」
「ルリ、生牡蠣食べたことある?」
「ないです、牡蠣フライしか食べたことないです。」
「じゃあ、揚げだけだな。そりゃ楽しみだ。」