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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

漆の糊を貝殻チップの裏に付け、ピンセットでお椀に置いていく。

終わると貝殻が埋まるように職人が漆を塗ってくれる。

今は下塗りの漆だけなので光沢がないが、貝殻チップの厚み分艶だしの漆が上塗りされるのだ。

チップは貝殻を砕いたもので、形は様々だが、それを好きに選んで柄をつけるのだ。

俺はもう柄は決めていた。

下絵を鉛筆で薄く描いてもいいのだが、俺は下書きせずにチップを置いていった。

ルリは暫く悩んでいたが、上塗りの漆の色が、赤と黒から選べると聞いて、ようやく決めたようだ。

糊も漆なので、大体のところに置いて、向きや細かい位置の調節をすることができる。

俺はあの景色を、追いかけているものの景色を描いていった。

ルリにわかるように描けるかわからないが、真剣にやった。

覗かれたくないので、ルリのを覗くこともしない。
それより上手くわかるように描くことに精一杯だった。

黙々と作業を進め小一時間、ようやく完成して店員に渡す。

仕上がって配達されるまでに1ヶ月かかるそうだ。


ルリも出来上がったようでそそくさと店員に渡していた。

お互いに相手のものは見なかった。


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