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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

こうして店につく。自分たちの席に着くまでの客の様子を見て、ルリは慌てていた。

「ハルト…一人に一人給仕さんがついて、どんどんお代わり入れてますよ。」

「そうだよ、蓋をするのがおしまい、ごちそうさまの合図なんだ。だから蓋が出来ないといつまでも食べなきゃなんだよ。」

「え…そんな、ハルト助けてくださいね。」

「どうしようもなくなったらね。」

確かに次々とお代わりの蕎麦を注がれている様子を見るとルリが苦労するのが予測ついた。

奥の個室に案内される。

「ようこそお越しくださいました。はるばる東京から…
ではお料理の説明を致します。

ご予約頂きました天ぷら膳は、わんこそばと一緒に天ぷらをお楽しみいただくようになっております。

まずは薬味も付けずに蕎麦の味を、薬味を変えるときは汁も空にしていただいて、そのあとに天ぷらをお持ちします。揚げたてをお召し上がり頂きたいので10分ほど前にお声かけください。
ご存知とは思いますが蓋をしていただくことが、お代わりが要らないという合図になりますので、茹でたての蕎麦をたっぷりご堪能くださいませ。


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