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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

ん…
芋虫のワタシを寝袋ごと抱き締めてキスしてきた。
言われてすぐに自分の寝袋に入っていった。
「ふふん、この寝袋には秘密があるんだ。もう中は温かい?」
「はい…」
ハルトが外からファスナーを開けると、折り畳まれていたのか寝袋の真ん中から下が広くなった。
「ふふっ、これだけじゃないんだ。」
ハルトが向かい合わせになるようにして自分のファスナーを開け、ワタシのも開ける。
そして向かいあったお互いのファスナーとを繋いで閉めていく。
2つの寝袋が膝下から首元までくっついた。
「ん…おいで…」
ハルトの腕が伸びてきて腕枕をされ引き寄せられる。
「ん…くっついてると温かいだろ?」
「は…はい…」
普段ベッドで寝ているようにハルトに包まれて胸に顔を埋めた。
ハルトの手はモゾモゾとワタシを撫でる。
「何だっけ…3匹の何だっけ…話を聞かせて?」
「はい…3匹のこぶたの兄弟がいます。3匹は親元から離れて、それぞれの家に住むことになりました。
3匹は家を出て別々に分かれて行きます。
一番上のお兄さんは、藁で家を作ることにしました。

